理系が就職活動をするとき、エントリーシートに「研究内容」の欄が設けられている企業がほとんどです。
特に大学院生は、研究に関しての質問をうまく答えることが内定を勝ち取るカギとなります。
ここでは、面接でよく聞かれる質問を紹介します。
面接を受ける前には、以下の質問には確実に答えられるように準備しましょう。
定番質問8選
1. 研究目的は?
最も重要で必ず聞かれる質問です。
エントリーシートに書いていても面接時に改めて聞かれます。
この質問では、研究の背景と目的を明確に説明することが求められます。
例えば、エネルギー効率の向上を目指す研究であれば、「現在のエネルギー資源の枯渇問題を背景に、エネルギー効率の向上が求められています。
私の研究では、○○という技術を用いて、△△の効率を□□%向上させることを目的としています。」と答えると良いでしょう。
具体的な数値や技術名を挙げることで、より説得力が増します。
2. その研究が完成すれば世の中がどう変わる?
研究目的を深掘りする質問です。 「誰が喜ぶの?」と聞かれることも多いです。 例えば、
- エンジン効率を上げることで、燃費の良い自動車を製造できる。
- 自宅で健康状態を確認でき、病人のQOLが向上する。
- ○○○の効率を上げることで市場拡大が狙える。 この質問に答える際には、具体的な事例を挙げて説明することが大切です。 例えば、「私の研究によりエンジン効率が10%向上すると、年間○○万台の自動車が省エネ効果を享受でき、年間△△トンのCO2排出削減が期待できます」といった具体的なインパクトを述べると効果的です。
3. 先行研究では行っていなかったの?(新規性・独自性)
あなたの研究に関連するものが全くないということはありません。
先行研究とどう違うのか、あなたの研究のメリットは何かを説明します。
例えば、「従来の研究では○○が主に用いられていましたが、私の研究では△△という新しいアプローチを採用しました。
これにより、□□の性能が向上し、△△のコストが削減されました。」といった具合に、自分の研究の新規性と独自性を強調しましょう。
具体的な例やデータを用いることで、より明確に違いを説明することができます。
4. その研究を行う中であなたが行ったこと・工夫したことは?
具体的にあなたが行ったことを説明します。
この質問では、研究過程でのあなたの役割や工夫した点を詳しく述べることが求められます。
例えば、「実験の初期段階で、データのばらつきが大きいことに気づきました。
そこで、測定手法を見直し、新たに○○センサーを導入しました。
その結果、データの精度が向上し、信頼性の高い結果を得ることができました。」といった具体的な行動や工夫を挙げると良いでしょう。
これにより、あなたの問題解決能力や創意工夫の姿勢をアピールできます。
5. 困難にぶつかった時はある?その時はどのように対応した?
研究活動を行う中で困難は避けられません。
真剣に取り組んだ証拠として、困難にどう対処したかを具体的に話します。
「実験中に予期せぬ機器の故障が発生しました。 時間と予算の制約がある中、迅速に代替機器を手配し、実験スケジュールを見直しました。 その結果、遅延を最小限に抑えることができました。」といった具体的なエピソードを交えて答えると良いでしょう。
困難に対処する際の柔軟性やリーダーシップ、問題解決能力を示すことが重要です。
6. あなたの研究の最終目標は?あと何をする必要がある?
今後の予定に関する質問です。
目的意識が問われています。
例えば、「最終目標は、○○の実用化です。 現在は基礎実験の段階であり、次のステップとして△△のスケールアップ実験を予定しています。 そのためには、新たな資金調達と企業との連携が必要です。」と答えると良いでしょう。
具体的な目標とそれに向けたステップを明確に示すことで、計画性や目的意識をアピールできます。
7. あなたはなぜその研究に取り組むことにしたの?
直接研究内容には関係ないですが、よく聞かれる質問です。
なぜその研究に興味を持ったのかを説明します。
「高校時代から○○に興味があり、大学で△△の講義を受けたことでその魅力に引き込まれました。
特に、□□という問題に取り組むことで社会に貢献できると感じ、この研究に取り組むことを決意しました。」といった具体的なエピソードや動機を述べると良いでしょう。
自身の興味や情熱を伝えることで、面接官にあなたの熱意が伝わります。
8. なぜその研究室を選んだの?
「あなたはなぜその研究に取り組むことにしたの?」と似た質問です。
例えば、「○○教授の著書を読んで感銘を受け、その研究内容に強く共感しました。 また、△△大学の□□研究室はこの分野での最先端の研究を行っており、そこでの経験が自身の成長に繋がると考えました。」と答えると良いでしょう。
具体的な理由や研究室の魅力を挙げることで、あなたの選択が単なる偶然ではなく、しっかりとした考えに基づいていることを示せます。
回答のコツ
専門用語を使わない
面接官は文系出身者も多く、技術系であっても専門が異なることが多いです。
専門用語を避け、わかりやすく説明しましょう。
例えば、「新規性」を説明する際には、「これまでの研究では使われていない方法を用いることで、新たな発見が期待できます」といった具体的で分かりやすい表現を使います。
面接官に理解してもらうことが最優先です。
結論から簡潔に答える
結論を先に述べ、補足する形で説明を進めます。
「結局何が言いたかったのだろう」と思われないようにしましょう。
例えば、「この研究の目的は○○です。 具体的には、△△を用いて□□を実現することを目指しています。」と最初に結論を述べ、その後に詳細を説明します。
これにより、面接官に明確な答えを伝えることができます。
最後に
一番大切なのは目的意識です。
研究全体の目的以外にも、あなたが行った一つ一つの意図や目的をうまく言語化できるように準備しましょう。
例えば、「この実験ではデータの信頼性を高めるために新しいセンサーを導入しました。
これにより、従来の方法では得られなかった高精度なデータを取得することができました。」といった具体的な事例を用いて説明します。
以上です。 最後までお読みいただきありがとうございました。
面接、がんばってください!